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公務員の配属1年目の異動希望は通る?元公務員(県庁14年)が解説します

配属1年目だけど業務がきつくて異動したい。

1年目で異動希望を出してもいいのかな?認められるのかな?

こんな疑問をお持ちの方に記事を書きました。

この記事の内容

・配属1年目の異動が難しい理由

・配属1年目の異動が認められるケース(例外)

・配属1年目に異動したいときの希望調書を書くポイント

この記事を書いた人

びーた:元公務員

✔県庁で14年勤務(選挙、人事部署などに在籍)

✔公務員人生にモヤモヤ

✔30代後半で退職

✔フリーランス活動&転職活動中

県庁で14年勤務した経験を踏まえてお伝えします。

・業務が自分の適性に合わない

・業務量が多すぎる

・新しい職場の人間関係がつらい

など配属1年目から異動したいと思うことはありますよね。

1年目で異動を希望して、人事課にどう思われるか気にする方もいるでしょう。

結論から言うと、配属1年目での異動希望が通るかどうかは理由によります。

ただし、よほどの理由がない限り難しいと覚悟した方がいいでしょう。

詳しく解説していきます。

公務員の配属1年目の異動が難しい理由

配属1年目の職員をすぐに異動させられないのは、人事的な理由があります。

  • 職員を成長させるために必要
  • あなたを配属した理屈がある
  • 異動の調整が困難

それぞれ解説します。

職員を成長させるために必要 

公務員のキャリアアップの原則は、3年~5年の定期異動で経験を積ませる方法です。

特に事務職は、若いうちに異なる分野を経験しながら成長してもらう必要があります。

「業務がつらい、合わない」という異動希望に対しては、「それを乗り越えて成長してね」というのが建前の回答です。

あなたを配属した理屈がある

公務員の世界は、理屈(根拠)が重視されます。

人事課は、あなたをそのポジションに異動させたことにもしっかり理屈をつけています(濃淡はあり)。

異動させるなら、1年で異動させる理屈が、そもそも配属した理屈を上回る必要があるんですね。

人事課としては、そもそも配属した理屈が間違っていたとは認めにくい。

人事課の中で誰もが納得するような、相当の理屈でない限り認められません。

異動の調整が困難

大きい自治体では、毎年1,000人以上の人事異動を管理します。

人事課にとっては、異動者の壮大な組み合わせパズルをしているようなもの。

定期異動対象者を管理するので手一杯です。

異動対象でない職員の「職場がつらい、合わない」という希望まで、耳を傾けている余裕はないです。

そこまで対応していたら、キリがないとも言えます。

びーた
びーた

人事担当の方々とも仕事をしましたが、みなさん基本的に優秀かつ冷淡です(仕事において)。

そこまで割り切らないとやっていけないというのもあると思います。

公務員の配属1年目の異動が認められるケース(例外)

配属1年目の異動は難しいですが、例外もあります。

  • 本人に不可避な理由によるもの
  • 組織側の都合によるもの
  • 管理職はよくある

それぞれ見ていきましょう。

本人に不可避な理由によるもの

業務と関係なくやむを得ない理由による場合は、認められる可能性が高いです。

不可避な状況の職員を調整するのも人事担当の仕事ですからね。

例えば、以下のようなもの。

・職員本人の持病によるもの(メンタル除く)

・親族の転勤、介護によるもの

メンタル不調は難しい

ただし、職員のメンタル不調の場合は難しいです。

メンタル不調は、異動したら解決するとは言い切れないですからね。

次の職場に異動してもずっと休職ってこともあり得ますので、異動させることより、休職や通院などの対策が優先されます。

私の経験では、「メンタルを理由として」1年目で異動した人は見たことがありません。

びーた
びーた

職員の人材不足は危機的です。

メンタルダウンした職員の補充を正職員で行う人的余裕はありません。

組織側の都合によるもの

個人的な理由は認められにくいですが、組織側の都合による異動はあります。

 例えば以下のようなもの。

・その人の能力が別のポジションで求められるとき

・その人を置いておくことが組織にとってデメリットが大きいとき

その人の能力が別のポジションで求められるとき

組織の新設や改正、急な退職などにより別のポジションに想定外の空きが生じることはあります。

人事課から、そのポジションを埋めるのが適任と判断されれば、異動があります。

特定の分野で優秀または経験値があって、緊急で必要になる場合など、稀なケースではありますね。

その人を置いておくことが組織にとってデメリットが大きいとき

人事、財政、企画、首長の秘書など、組織の主要な所属において稀にあります。

主要な部署の業務が回らないと、組織全体の業務に大きな影響を与える場合ですね。

ただし、こういうポストへの異動は、人事課としても信頼できる職員を選んでいるのであまり起こりません。

管理職はよくある

私の勤めた自治体では、本課の課長補佐以上になると1年で異動する方がたくさんいました。

組織側の都合ですが、どんどん部署を回しながら経験させて、上の役職に上げるためです。

配属1年目に異動したいときの希望調書を書くポイント

配属1年目の異動は相当の理由がないと難しいですが、希望はするべきです。

異動希望を表明しておかないと、人事課は検討もしないので。

「人事課にどう思われるだろう」と気にするくらいだったら、まだひっ迫してないので希望しなくてもいいと思います。

信頼できる上司や先輩がいる場合は、内容を見てもらうのもいいでしょう。

ポイントは2つです。

  • 異動が必要な理由を具体的に書く
  • 異動希望先を書く

異動が必要な理由を具体的に書く

異動を希望する理由を具体的に書きましょう。

何度も言いますが、公務員の世界は理屈が大事!

「業務が合わない、業務量が多い」だけでは絶対に希望は通りません。

人事課が「これはやむを得ない」とか「その方が組織としてメリットが大きい」と思うくらいの理屈を具体的に書いて説明する必要があります。

異動希望先を書く

個人的な理由で異動を希望する場合は、異動希望先も絶対に必要です。

これがないと、「とりあえず今の所属がイヤだ」という理由になってしまうから。

人事課が認める理由にはなりません。

自治体の中で、全体公募による異動案内があれば応募するものもよいと思います。

1年目の異動希望が通らないときの対処法

異動希望を出しても通らないことは十分に想定されます。

そんなときに、なにも対策をしないで仕事を続けるのはつらいですよね。

以下の対策を検討しましょう。

  • 個人でできる対策を再検討する
  • 上司に相談して所属で対策する
  • 病気休暇も検討する

個人でできる対策を再検討する

悩んでいる段階で一通り考えていると思いますが、再度対策を考えましょう。

・視点を変える

・課題や悩みを細かく分解する

・自分の成長と結びつけて考える

視点や考え方を変えると前向きになったり、心が軽くなることもあります。

信頼できる人に相談するのもいいですね。

人間の「慣れる」という適応力で何とかなる場合もあります。

上司に相談して所属で対策する

個人で対応できなくても、所属で対応できることもあります。

・所属内の係の異動

・事務分掌の変更

・業務分担を見直し(サポートをもらう)

これらの変更は、人事課を通さずに所属内の決定で変更できる場合があり、比較的動きやすいです。

1人で抱え込んでダウンしてしまっては、あなたにも所属にとってもいいことはありません。

現在の自分の状況を上司に説明して、所属全体での対応につなげましょう。

びーた
びーた

上司も忙しいので、あなたの苦しみに気づいていないことが多いですよ。

早めに相談することは大事です。

病気休暇も検討する

精神的な理由で異動を希望していた場合は、病気休暇を検討することも選択肢のひとつです。

メンタルダウンは、しっかり医者の診断を受けて治療するもの。

医療的な対処は早い方が、症状も軽く済みます。

世間体や周りの目を気にする必要は全くありません。

人生はまだまだ長いですよ。

あなたの仕事より、あなたの心身の健康が100倍大事です。

まとめ: うまく乗り越えていきましょう

本記事の内容を要約します。

本記事の要約

・公務員の1年目の異動は人事課に理屈が通るかどうか。

・相応の理由があれば希望が通る場合もある。

・異動希望調書の書き方は、具体的かつ戦略的に。

・希望が通らない場合は次の対策を検討する。

定期異動は公務員が避けて通れない宿命みたいなものです。

何度も異動すれば、合わない部署が出てくるのが当然だと思います。

そんな異動を繰り返すことが職員の成長につながることも事実。

ただし、ストレス耐性や価値観は人それぞれです。

周りのサポートも活用しながら、心身の健康を第一にして乗り越えていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

  • この記事を書いた人

びーた

大卒→県庁14年間勤務(選挙、人事)→これからの人生を考えて退職。フリーランス兼転職活動中。 公務員のキャリアにモヤモヤしている方(過去の私自身です)に有益な情報を発信します。

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