
公務員をこのまま続けるべきなのか…。
メリット・デメリットの判断材料がほしいな。
こんな気持ちの方に記事を書きました。
公務員として働いていると、「このまま働き続けて幸せになれるのか」と不安になることがあります。
「民間企業に転職」という選択肢が頭をよぎることも。
でも、誰もが転職に向いているわけではないですよね。
大切なのは、自分が何を重視して生きていきたいか。
人によって、最適な答えは異なります。
本記事では、「公務員を続けるべきか」悩む方に向けて、公務員のメリット・デメリットを整理し、どんな人が向いているのかを解説します。
公務員を続けるメリット

公務員として働いていると、当たり前になり、感覚がマヒしてしまうことがあります。
しかし改めて振り返ると、公務員ならではのメリットはやはり大きいものです。
改めて確認しましょう。
- メリット1:収入が安定している
- メリット2:身分が安定している
- メリット3:福利厚生が充実している
- メリット4:国や地方にダイレクトに貢献できる
それぞれ解説します。
メリット1:収入が安定している
公務員は収入の安定が確保されています。
民間のように基本的に倒産のリスクがないですし、給与も業績による変動がないからですね。
年功序列ではありますが、
- 毎年の昇給
- ボーナス(約4か月分)の支給
が約束されており、生活に困ることのない安定収入が確保されています。
管理職になれば、中小企業よりも高い収入になる場合もあります。

ボーナスが約4か月分支給されるなんて、民間企業ではほとんどないことです。
メリット2:身分が安定している
身分が安定しているので、社会的信用度も高いです。
現在の制度では、懲戒免職にならない限り、職を失うことはありません。
身分が安定していることで、副次的に次のようなメリットも。
- ローン審査が通りやすい
- 信頼されやすい
- モテやすい
- 親族に受けがいい
気づかないところで、得をしていることはもっとあるかもしれません。

結婚するときに、相手の親御さんに反対されることはほとんどないはず。
メリット3:福利厚生が充実している
福利厚生は非常に充実しています。
有給(年休)は、年間20日間付与されますし、ワークライフバランスのためにできるだけ消化するようにという雰囲気があります。
民間企業の入社1年目では、労働基準法で定められた最低限の10日間が付与されるのがほとんどです。
そのほかにも、出産・育児休暇、子の看護休暇、傷病休暇、介護休暇など多様な休暇制度が整備されています。
また、共済組合・互助会で設定された充実した給付が受けられます。

私が現役のときは、忙しくて年休を20日とることはできなかったですね。
翌年への持ち越しで、毎年40日間使える年休がありました。
メリット4:国や地方にダイレクトに貢献できる
公務員の仕事は、言うまでもなく国や地域のために仕事ができます。
利益追求だけでは解決できない課題に対処するのが、公務員の役割ですね。
- 政策を実行する
- 地域や社会の課題を解決する
- 愛着ある地元の暮らしを支える
市民の今の暮らしを支え、未来につないでいくという役割を担えるのが公務員のすばらしいところです。

内部管理や不毛な事務作業ばかりで、なかなか地域貢献が感じられない仕事もありますが…。
公務員を続けるデメリット

公務員を続けるデメリットも見ていきましょう。
人によってはデメリットと感じないかもしれませんが、この記事を読んでいるということは、どれかには当たるのではないでしょうか。
- デメリット1:仕事・キャリアを選びにくい
- デメリット2:転職の選択肢が狭まる
- デメリット3:向上心が上がらない
- デメリット4:リスクも少ないが、リターンもない
それぞれ見ていきます。
デメリット1:仕事・キャリアを選びにくい
行政職は特にキャリアを選択することが難しいです。
自分に合わない仕事、やりたくない仕事をする機会が出てきます。
様々な業務をすることが求められますし、定期的な人事異動はほとんどランダムだからですね。
- 生活保護のケースワーカー
- 道路や河川の管理、用地交渉
- 税務担当
- 児童相談所
- 企画・計画策定
例を挙げるとほかにもたくさんありますが、業務内容が幅広いです。
人によっては、「この業務だけは絶対にしたくない」というものもあると思います。

ケースワーカーや児童相談所とかは、正直、私も抵抗感がありました…。
デメリット2:転職の選択肢が狭まる
転職の選択肢が狭まるリスクもあります。
公務員は優秀な方が多いですが、民間企業と考え方や働き方が異なるので、評価されづらいからですね。
いつでも転職できる。
この選択肢を持っていられると、気持ちの余裕ができます。
転職しやすい人は、市場価値のある人ですね(人間的価値ではない)。
転職の選択肢がなければ、どんなに苦しくても逃げ場がなくなってしまいます。
デメリット3:向上心が上がらない
公務員を続けると向上心が継続しづらいです。
頑張った業績や成果に対して、受けるメリットがあまりないからですね。
年功序列により、どんなに頑張っても給与や昇進にはほとんど反映されません。
そういう構造なので、周りの職員の向上心も低い。
そんな環境にいれば、自分が染まってしまうのも無理ありません。
民間企業で、成長するためにバリバリやっている人とは、雲泥の差が開いていきます。

私の印象としては、仕事はしっかりするけど最低限のことを済ませて終わりって感じですね。
デメリット4:リスクも少ないが、リターンもない
公務員の収入は安定していますが、逆にそれ以上に増えることもほぼありません。
自分の実力で稼いで、たくさんのお金が欲しいと考える人にはデメリットですね。
副業が認められれば、少しは収入が増える可能性はあります。
が、できる内容や時間に制限があるため、大きな収入源にはなりづらい。
生涯年収の上限も見えてしまいますね。

年収1,000万を超えるとかは夢の世界ですね。
自治体と役職によっては、定年前にはいくかもしれませんが。
公務員を続けた方がいい人

公務員を続けるメリットとデメリットを見てきました。
では、公務員を続けるべきなのはどういう価値観の人なのか。
4つ挙げます。
- 仕事をドライに割り切れる人
- 安定を重視したい人
- 地域・社会貢献の意識が高い人
- 向上心がない人
仕事をドライに割り切れる人
仕事は仕事と割り切れる人は向いています。
やりたくないストレスのかかる仕事でも、割り切ってできるからですね。
やらなければならないことを、淡々とできる。
これは、公務員にとても適合する能力です。
安定を重視したい人
いろいろと考えるけど、やっぱり安定を重視したいという人も続けるべきです。
冷静に考えて、公務員より安定した身分はないからですね。
ただし、長期的にはどうなるかわからない部分もあります。
- 民間企業ではジョブ型雇用が進む
- 人口が減少して人手不足
- 予算削減の徹底
公務員の安定だけが何も変わらず、手つかずの聖域となるでしょうか。
給与、年金、雇用制度など何かしらは変わっていくと思います。
地域・社会貢献の意識が高い人
地域貢献や社会貢献にやりがいを感じる人も続けるべきです。
公務員の仕事に熱意を持って取り組み続けられるからですね。
民間企業では手が届かないけど、誰かがやらないといけない仕事が数多くあります。
組織として、個人としてそれを解決し続ける。
仕事にやりがいを感じられれば最高です。
向上心がない人
マイナスな観点になりますが、向上心がない人も公務員を続けるべきです。
民間企業に転職すれば、勉強し努力していかなければならないからですね。
いかに利益を出すか、そのために自分がどう貢献するかを考え、行動しなければなりません。
向上心を持ちながら働くつもりがなければ、厳しい状況になるでしょう。
まとめ : 「自分の価値観」と向き合おう
本記事の内容を要約します。
公務員という働き方には、大きなメリットがある一方で、人によっては見過ごせないデメリットもあります。
だからこそ、「自分は何を大切にしたいのか」「どんな人生を送りたいのか」という価値観をはっきりさせることが何より大切です。
もしあなたが、安定や社会貢献を重視し、仕事を割り切ってこなせるタイプなら、このまま継続すべきです。
一方で、「もっと自由にキャリアを築きたい」「挑戦して成長したい」と感じているなら、今後の選択肢を増やす準備を始めてもいいかもしれません。
大切なのは、「周りがどうか」ではなく、「あなた自身がどう生きたいか」。
答えはあなたの中にあります。
自分にとって納得のいく選択をしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。