
公務員で働いてきたけど、このまま定年まで続けるのか…。
やめていく人もいるし。モヤモヤするな。
こんな気持ちの方に記事を書きました。
努力して手に入れた公務員という職。
しかし、実際に働いていくと、違和感や不満、ほかの仕事への興味などいろいろと考えることが出てきますよね。
でも、簡単に「公務員をやめる」というわけにはいかないのでモヤモヤする。
結論から言うと、その気持ちは時間が解決することはありません。
解決策は、モヤモヤと向き合い、行動することです。
私自身、30歳前後で公務員人生にモヤモヤが始まり、結局5年後に退職しました。
退職したことに全く後悔はありませんが、唯一後悔があるとすれば、もっと早く行動してモヤモヤしているだけの期間を短くすればよかったということです。
今回は、「定年退職まで公務員を続けるのか」モヤモヤしている方に向けて記事を書きました。
心の中のモヤモヤに対処するヒントになるはずです。
公務員をやめたい?モヤモヤしてしまう理由

公務員をこのまま続けるのかモヤモヤする理由は、ひとつだけではないかもしれません。
濃淡はありますが、私が感じていたものも含めて6つ挙げます。
- 理由1:公務員文化が合わない
- 理由2:家庭との両立ができない(今後も見込めない)
- 理由3:将来が安定していると思えない
- 理由4:給与が見合ってない
- 理由5:30年後の自分が見えてしまう
- 理由6:ほかの仕事もやってみたい
それぞれ解説します。
理由1:公務員文化が合わない
公務員の仕事の性質や文化が合わない場合があります。
民間も含めてすべての職種にそれぞれ特色はありますが、公務員の世界も特殊な部分が多いからですね。
- 前例踏襲で、同じことの繰り返し
- 失敗できないので、新しいことにチャレンジしづらい
- やること・できることは概ね決まっている
- 事業をやること自体が目的化する
- 頻繁な異動
公務員の仕事の性質上、やむを得ないものがあります。
しかし、働きながら実態が見えてくるほど、人によってはモヤモヤとしてくる部分があるでしょう。

「新しいことにチャレンジしたい、成果を上げて成長したい」というようなモチベーションの人は、特に合わない傾向がありますね。
理由2:家庭との両立ができない(今後も見込めない)
家庭を持った人は、家庭との両立に悩む場合があります。
人手不足で個人の業務量が増加していますし、仕事ができる人ほど、忙しい部署に配属され続けるからですね。
忙しい部署は公務員の花形部署や出世コースでもあります。
が、そんなところばかり回っていると、仕事ばかりの生活になり家庭との両立は難しくなります。
「公務員はワークライフバランスがとれる」と言われますが、組織のバランスをとるために、猛烈に働かされる部類の人もいるのです。
そういう働き方ができると評価された人は、その環境からなかなか抜け出せないです。
さらに、公務員の人手不足はますます深刻化していきます。

私も帰宅したときは、家族全員寝ているという生活が続きました。子どもと話せるのは、朝の出勤前の1時間のみ。
理由3:将来が安定していると思えない
公務員になれば一生安泰という考えが通用しないことは、なんとなく感じているはずです。
将来がどうなるか予測できない時代になっているからですね。
- 人口減少による社会制度の変化
- 技術進歩による働き方の変化
- 寿命は延びる(人生100年時代)
- 年金・退職金は必ず減る
65歳の定年退職後、働かずに年金と貯金で死ぬまで暮らすというモデルが崩壊します。
以下のような力を蓄えておかないと、将来的に苦労するという不安がモヤモヤを引き起こります。
- 自分で稼げる力
- 市場価値の高いスキル
- 変化に対応できる力
- 資金力

よく言われる公務員の安定って65歳までですよね。
65歳から100歳までは安定でしょうか。
理由4:給与が見合ってない
若いときほど、給与が見合っていないと感じてしまいます。
給与は法令で定められており、昇給は基本的に年功序列で評価されるからですね。
- 民間に比べると若手の給与は低い
- 経験年数でしか給与は上がらない
- 自分より仕事しない人の給与が高い
若くて優秀な人ほど、モヤモヤする構造になっています。

私は早く結婚して家庭を持ったので、若いときは結構苦しかったです。
理由5:30年後の自分が見えてしまう
定年前後の先輩を見て、自分の将来を考えてしまいます。
年功序列の公務員の世界は、30~40年後の自分のポジションや環境が想像しやすいからですね。
- 早期退職する
- 外部団体に天下りする
- 役降りして、再任用で働く
昨年まで管理職だった人が、役降りして再任用で働くのがつらそうに見える人もいます。
現場の仕事に対応できなかったり、文句ばかり言っている人も。
なんだか幸せそうに見えない…。
自分のあんな感じになるのかとモヤモヤしてしまいます。
理由6:ほかの仕事もやってみたい
ほかの仕事に興味を持つことは大いに想定されます。
そもそも考えや価値観は変わりますし、影響を受ける様々な情報をとりやすくなっているからですね。
- 転職が珍しくないという空気の変化
- 転職サイト・エージェントなどのサービスの多様化
- 魅力的な仕事や価値観の情報発信(SNS)
こんなに情報を得やすい環境になれば、ほかの選択肢を考えるのは自然なことです。
公務員という仕事が、一つの選択肢に過ぎないということを改めて実感します。

20代前半で持っていた価値観で、一生の仕事が決まる方が難しいのではないでしょうか。
公務員をやめるかモヤモヤする人に伝えたいこと

モヤモヤする理由にいくつか思い当たるものがあったでしょうか。
私自身がモヤモヤを抱いていた経験から、この記事を読んでいただいている方にお伝えしたいことは以下の2つです。
- 時間は解決しない
- 人生が終わるときに後悔しないか
時間は解決しない
このまま公務員を続けていくか、そのモヤモヤが時間の経過で解決することはありません。
私自身、異動のタイミングと重なったこともあり、「時間が経ったらおさまるだろう」と考えていました。
実際、異動先は楽しく、あまり考えない時期もありました。
が、また時間が経つとモヤモヤは再燃してくるんですね。
「その時はその時」と割り切ることもできますが、人生の時間は有限ですし、転職の選択肢が狭まることも事実。
時間の経過で取り戻せなくなるものもあります。
人生が終わるときに後悔しないか
これからもモヤモヤを抱えた人生に満足できるでしょうか。
後悔には2種類あります。
- 何かをしてしまった後悔
- 何かをしなかった後悔
してしまった後悔は、自己責任で踏ん切りがつきます。
後悔を元にして改善につなげられるし、結果が見えるからですね。
しなかった後悔は、解決策がありません。
「あっちの方が幸せだったのでは」と頭の中で、空想し続けることになります。
公務員をやめたいけどモヤモヤするときにやるべきこと(行動です)

モヤモヤの感情に対処する解決策は、行動することです。
行動することで、新たな判断材料が得られるからですね。
選択肢がさらに広がっていくこともあれば、選択肢がない(向いてない)ことがわかることもあります。
具体的にできる行動は以下の5つ。
- 行動1:転職活動をする
- 行動2:公務員の仕事で成果を出す
- 行動3:公務員ができる副業をやってみる
- 行動4:コミュニティを広げる
- 行動5:スキルアップの努力をする
すべての行動を行えるわけではありません。
できるものをやってみましょう。
行動1:転職活動をする
転職活動は、モヤモヤに向き合う一番インパクトのある行動です。
転職活動を通して、自分自身と徹底的に向き合うことになりますし、応募することで具体的な結果が返ってくるからですね。
- 求人を探す
- エージェントのヒアリングを受ける
- 自己分析をする
- エントリーシートを書く
労力はかかりますが、その代わりに情報、気づき・経験など得られるものも膨大です。
転職活動を通して、やっぱり公務員が最適と判断できる可能性もあります。
行動2:公務員の仕事で成果を出す
現在の公務員の仕事に全力を注いで、成果を出すことも行動です。
公務員の仕事への考え方が変わるかもしれませんし、将来転職するときに大きな武器になるからですね。
仕事にもだんだん慣れてきて、「なんとなく・そつなく」仕事をこなしていませんか。
本気で仕事に向き合えば、いくらでもやれることはあります。
- 事業のKPIを絶対に達成する
- 業務効率を改善する
- 難しいタスクに挑戦する
現在の仕事に全力で取り組んでみて、まだモヤモヤがあれば、その成果を持って転職活動に移りましょう。

転職活動では、「どういう成果をあげてきたか、それが転職先ではどう活かせるか」が問われます。
行動3:公務員ができる副業をやってみる
公務員が取り組める副業をやってみるという手もあります。
業務外の仕事を通して、新たな視点や強みが発揮される可能性があるからですね。
そこで、培った経験や人脈が転職につながることもあります。
原則禁止だった公務員の副業については、現在過渡期。
- 地域貢献
- 公益性
という観点が大事にされると思いますが、自分の自治体の許可基準を確認してみてください。
公務員の副業解禁の現状についてはこちらの記事にまとめました。
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【2025年最新版】地方公務員の副業解禁はいつから?現状と今後の動向を解説
2025/7/2
こんな疑問をお持ちの方に記事を書きました。 この記事の内容 ・公務員の副業の法的根拠 ・地方公務員の ...

報酬を受け取らずにブログやnoteを書くなど、禁止された副業に当たらない方法で始めてみるのもアリですね。
行動4:コミュニティを広げる
コミュニティを広げるのもかなり有効な行動です。
異業種の人と知り合いになることで、以下のようなメリットがあることも。
- 刺激をもらえる
- 知らない情報を得られる
- 転職先を紹介してもらえる
- 仕事を紹介してもらえる
転職や起業においては、人的資本はかなり貴重なものです。
ボランティア、地域活動、クラブ活動、オンラインサロンに参加するなど、普段会わない人に会う機会はいろいろとあります。
行動5:スキルアップの努力をする
スキルアップの努力をすることも有効です。
自分の強みを増やすことで、現在の仕事にも、転職・起業にも武器になるからですね。
- 資格の取得
- 実用書の読書
- PCスキル、英語の勉強
少しずつ時間を確保しながら、習慣化して継続していくことが重要になります。
習慣化が身に付けば、必ず新たな知識やスキルを獲得していくことができます。
どんどん自分の爪を研いで、市場価値を高めていきましょう。

自分で目標に向かってコツコツ努力できるかつ武器も持っている。
そんな人材を企業が欲しがらないわけないです。
まとめ :迷い続けるのでなく、一歩踏み出す
本記事の内容を要約します。
「せっかく努力して公務員になったのに」
「辞めたあと後悔しないだろうか」
そんな思いが頭をよぎり、身動きが取れなくなってしまうのは、決してあなただけではありません。
でも、モヤモヤは時間では解決しません。
「このままでいいのか」という違和感を抱えながら働き続ける日々は、少しずつ心と人生をすり減らしていきます。
だからこそ、小さな行動を始めてみることが大切です。
どんな一歩でも、今のあなたにしか踏み出せない意味があります。
将来、「あのとき行動してよかった」と思える自分になるために。
この記事が、その第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。